新たな再生手法「リファイニング」とは?

既存の建物に大規模な工事を行い、新築の状態よりも向上させたり価値を高めたりする「リノベーション」ですが、耐震性や抜本的な商品性には手を入れず、外見だけを綺麗にし誤魔化している物件も中にはあります。一般的な「リフォーム」と安全性や快適性を取り戻し資産価値を高める「リファイニング」一体どこが違うのか紹介します。

リファイニングは建物躯体の長寿命化に手を入れたうえで、内外観の意匠変更やインフィル計画を行い同じ建物から新たな商品力を生み出し、従来よりも長く暮らし続けることが可能になります。躯体の状態を徹底的に調べ上げ、状態により改良を施し、耐震性が不足しているものは補強をし、遵法性を確保したうえで現代のニーズに合わせた間取りや内装にリセットします。単なる再利用をするだけでなく建物が持つ歴史性を踏まえながら新たな「価値」と「有用性」を盛り込み立地環境も含めた建物の魅力を引き出すこと、これこそがこの手法の醍醐味です。

一般的な「リノベーション」では建築確認の申請や検査済書の取得はしません。リファイニングは新たに建築確認を取得し、竣工後に検査済書を取得します。金融機関で一定の条件をクリアすれば法廷対応年数を超えても融資が可能です。既存建物でありながら新築同等の商品力が得られます。ある物件ではすでに築50年以上を超えているにもかかわらず、このリファイニングで新たに30年の事業融資を得ることに成功しています。環境への負担も少なくコストも新築の7割ほどに抑えられるので近年施工実績も増えています。