海外在中の日本人が日本の不動産を購入することができるのでしょうか?

最近は海外から「東京の物件に不動産投資をしたい」という方が増えています。北アメリカ・南アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリア・東南アジアなどが多くなっています。急に回外赴任を命じられたり、海外に移住を考えている方もいると思いますが、海外在住(ひ居住者)が日本の不動産物件を購入することができるのでしょうか?購入できたとしてもマンション投資をすることが可能なのでしょうか。

投資をする際に難しいことがいくつかあります。まずは、物件を見に行くことが難しいことです。本当にいい物件や儲かる物件は投資物件全体のたった0.3%と言われています。知識や経験がなければ物件を見極めることはできません。海外にいると多くの物件を見たり、現地調査などあまりできないのが難点です。購入の際は、日本国内に居住していないので住民票がない為、住民票に代わる書類を日本大使館で発行してもらう必要があります。その他にも必要書類や有効と認められる書類を発行してもらえるように日本の不動産会社と連絡を取り合う必要があります。

不動産投資は、居住地・勤務先・投資物件の住所に基づき適切な金融機関を利用する必要があります。海外に住んでいると使える金融機関が限られる為、住宅ローンを組み不動産を購入するのはかなり困難と思われます。

海外在住の場合は、融資の後滞納などのトラブルが起きた際速やかな連絡や面会ができない為融資が出来ないと断られたケースもあります。金融機関の中には拠点が都内にしかなく条件付きでエリアを限定している場合もあります。抵当権の設定に印鑑証明書が必要となり、その証明書は住民票のある市区町村で印鑑登録をしていないと用意ができません。日本の金融機関から融資を受けて不動産を購入するには、日本国内に居住していることが必要条件となるようです。しかし、日本大使館や領事館で在留証明書とサイン証明書を取得することができれば、その書類を住民票や印鑑証明の代用とできる場合がありますが最終的な判断はあくまでも金融機関なので不可となることもあります。

これから海外に赴任する可能性がある方や移住を考えている方は、その辺りも踏まえて検討を進めましょう。