投資用マンションの購入を考えている方の中には、「今は、賃貸でも将来は自分が入居しようかな？」と考えている人もいると思います。これとは逆に、「将来は賃貸にしたいので、投資用物件を購入し賃貸に出すまで自分が入居したい。」という人もいるでしょう。
投資用マンションも住居用マンションも物件そのものは同じです。ただ、購入の目的が「投資」なのか「住むため」なのかという違いだけです。投資用マンションに自分が入居することは可能です。しかし、投資用として購入した物件に自分が入居する場合は注意しないといけないことがあります。
■ローンの問題
住宅ローンと投資用ローンとでは融資の条件が異なります。住宅ローンは投資用ローンよりも低い金利で設定されています。その他にも住宅ローン控除などの税制上でも様々な優遇が受けられます。しかし、賃貸目的には利用することができません。まだローンが残っている場合は、金融機関に相談をしてアパートローンなどに切り換える必要があります。転勤などのやむを得ない事情の場合は、賃貸に出すことを認めているケースもありますが優遇金利打ち切りなど条件が変更になることもあります。無断で賃貸にしていることが金融機関に分かってしまうと、賃貸用ローンなどに変更を迫られたり場合によっては住宅ローンの一括返済を迫られることもありますので、事前に金融機関に相談しましょう。ただし、投資用ローンから住宅ローンへは借り換えができないので高い金利を払い続けることになります。一般的に年をとってくると賃貸物件が借りにくくなるといわれているので、ローンが完済していれば自宅用として利用することもメリットになるでしょう。
■入居者がいる場合どうする
将来的に自分が住むことを考えている場合は、まず賃借人がいるのであれば退去してからでないと住めません。しかし、賃借人を退去させるのは非常に難しく、オーナーが退去を依頼するには「正当事由」が必要になります。「自分が住む」というのは正当事由ではないため賃借人が退去してくれるのを待つことになります。
不動産物件としては投資用でも住居用でも違いありませんが、自分が住む基準で物件を購入すると投資用としては失敗する可能性があります。住居用と投資用では間取りなど選ぶ目線が違ってくるからです。将来住むといっても、ライフスタイルも変化していきます。投資用は投資目線で選びましょう。
