2015年11月から同性のカップルを結婚に相当する関係であると認め証明書を発行する制度が
東京都の渋谷区と世田谷区で施行されてから約3年が経ちました。
現在では今月1日に導入された東京(豊島区/江戸川区)、神奈川(横須賀市/小田原市)、大阪(堺市/牧方市)、
岡山(総社市)、熊本(熊本市)の9つの自治体も含めて全国で12の自治体で同性パートナーシップ制度を設けています。
パートナーシップ制度と同性婚との違いは?
現在約25の国で同性カップルの結婚が認められていますが、日本では未だ認められていません。
“同性婚が出来なくてもパートナーシップ制度が出来たのだから良いのではないか?”と思われがちですが
パートナーシップ制度はあくまでも“結婚に相当する関係”であるというだけであり
所謂“異性間で結婚した場合と同じ権利が得られる同性婚”とは違います。
そのため現在日本の『パートナーシップ制度で認められた同性カップル』と
『国から結婚を認められた異性カップル』では得られる権利や義務に違いが生まれています。
住まい…
【結婚】
自由な場所でパートナーと一緒に暮らすことが出来ます。
【パートナーシップ制度】
「トラブルのもとになる」などという理由から同性カップルの場合家族向けの物件への入居を断られてしまうことがありましたがパートナーシップ制度により以前よりもスムーズに入居できるようになりました。
渋谷区では条例によりセクシャルマイノリティへの差別を禁止しているので同性であることを理由に入居を断ることが違反になります。
難点は自治体により違いがありますが制度を受けるためにパートナーシップ制度を設けている自治体に移住する必要があるため暮らす場所が限られてしまうということです。
医療施設で…
【結婚】
法的に認められた『家族』であるため医師からパートナーの病状を伺うことができます。
面会も自由に行えます。家族のサインが必須な手術の同意書にもサインが出来ます。
【パートナーシップ制度】
同性カップルの場合、『家族ではない』という判断をされてしまうため医師から
パートナーの病状を伺うことが出来ず面会も拒否されてしまうことが多いですが
パートナーシップ証明書を提示することで
『親族』と同等に扱われるためこれらの権利を得られるようになります。
しかしながら大きな病気で手術をすることになっても
『国が認めた正式な家族』ではないため手術の同意書にサインが出来ず
すぐに手術が必要な場合大変困ってしまいます。
このようなことから同性カップルは様々なトラブルに悩まされやすくなっています。
異性間であれば当たり前に得られるはずのものが好きになった人が同性だったというだけで得られない現状があります。
自治体から少しずつ変わっていく
多くの課題があり早急に変えることが難しい問題ですがパートナーシップ制度は導入する自治体が増えていくことで
少しずつではありますが同性カップルの認知や理解が広がるきっかけになっているのではないでしょうか。
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